昔は警察組織もブラックだった。「突入せよ! あさま山荘事件」【映画評&時事邂逅】
2016/07/13
1年以上前の記事です。内容が古い可能性があります。
あれは夢だったのだろうか? 幼少時にうっすらと覚えている映像。
鉄球が山荘の壁を壊すシーンが白黒で流れていたのがあまりにもインパクトがあって記憶に残っているのですが、あれは、小学校時代に見た再放送の記憶だったのかもしれません。
なにせ、自分が3歳になる前の事件。
そんな実際あった事件を映画にしたのが「突入せよ! あさま山荘事件」。
原作は実際現場指揮をとった佐々淳行氏の以下の著書です。
あさま山荘事件関連の書籍はいくつか存在しますが、これは警察の側から見たあさま山荘事件の物語です。
映画が始まると、字幕で事実ではない旨、表示されますがこれは果てしなくドキュメンタリーに近い映画だと感じました。
そういう目で見ると当時の警察組織がいかにいい加減に運営されていたかがわかります。
これは、どうみてもブラック企業のそれなんですよね。
具体的には
- まず、トップの鶴の一声で現場指揮官が決まってしまう。
- 拳銃所持がなかなか認められないなど現場の意見がなかなか反映されない。
- 長野県警と警視庁との連携がうまくできていない。どころか、敵対している。
- 管理が杜撰、そもそも指示管理形態が統一されていない。したがって現場が混乱しまくってしまっている。
- タバコ吸い過ぎw
こんな状況で、突入作戦がとられたのですから、殉職された2名は警察組織に殺されたと言っても過言ではないですよね。
が、しかし、当時は仕方がなかったのかもしれません。
と、そんなふうな目線で見てました。
この作品の特徴は完全なる警察視点であるところでしょうか。
犯人側から見た「あさま山荘事件」やマスコミ側から見た「あさま山荘事件」はまた違ったものになっていたでしょう。
マスコミ側から見た「あさま山荘事件」
比較的真実に基づいた、警察側から見た「あさま山荘事件」の描かれた映画が「突入せよ! 「あさま山荘」事件」です。
でありながら、何故か淡々と、ある意味のほほんと話が進んでいくのですが、真実なんてそんなものなのかもしれません。
やはり、普通だと思わずに変だと思ったら声をあげるというのは重要な事なのでしょうね。
でないと、組織や世の中の規範ってなかなか変わっていかないです。
こちらの映画もHuluで見ることができます。
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