2010年資本主義大爆裂! 【書評】
2014/11/10
1年以上前の記事です。内容が古い可能性があります。
こちらの記事でちょっと触れていた経済学者ラビ・バトラ氏の著書、「2010年資本主義大爆裂!」を読ませていただきました。
本来ならば去年(2009年)のうちに読んでおきたかったです。
氏は、本書の中でも触れていますが、「1979年のイラン革命」「2000年までの共産主義崩壊」「2000年頃の米とイスラム原理主義との衝突(9.11事件)」をほぼ的確に予測してきました。
そんな氏が2010年に資本主義が終わると予測しているのだからこれは読まずにはいられません。
2010年資本主義大爆裂!―緊急!近未来10の予測
著者:ラビ バトラ
販売元:あうん
発売日:2008-02
おすすめ度:![]()
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書評の前に筆者「ラビ・バトラ」教授について少し触れておきます。
氏は1993年にイグ・ノーベル経済学賞という(不)名誉な賞を取ったことのあるアメリカの経済学者です。
生まれはインドで敬虔なヒンドゥー教徒でもあり、現在も毎日平均して4時間の瞑想を行なっているといいます。
(無宗教の僕としてはこのあたりはちょっと理解できません)
そんな氏が瞑想の中で得たインスピレーションと経済学者として培った知識の中から導いた予測が前述の3つの的中を生み、そして更なる未来も予測、その予測がこの書に書かれているというわけです。
なお、この本の初版が発行されたのは2007年の2月。
当事は石油バブルの真っ最中で日本もいざなぎ景気越えを果たした頃でした。
氏は、この書の中で、ITバブルの崩壊、住宅バブルの崩壊、そして石油バブルの崩壊を経て2010年に資本主義は終焉を迎えると予測しています。
実際のところ、2010年を向かえ資本主義は瀕死状態です。
ここまで当たると今までの予測を検証することよりもむしろ、この後起こりうると言っていることに目を向けた方がいいでしょう。
その中でまず注目したのは中国にも今年経済危機が訪れるといった部分です。
いまや、飛ぶ鳥を落とす勢いで経済成長を続けている中国ですが、氏は今年中に経済危機が訪れると予測しています。
そしてもう一つ、資本主義が崩壊した後の世界を牽引するのは日本であるとも言っています。
日本の旧来型のシステムがこれからの理想社会だといっています。
(と、このあたりはおそらく日本びいきの氏の思い込みもあるのかもしれません)
氏はそのシステムのことをお金(資本主義)でもなく、政府(社会主義・共産主義)でもない、ニーズが社会をコントロールする「プラウト経済民主主義」といっています。
具体的には「生産性に見合った賃金の上昇」が必要であるといっています。
従来の資本主義では経営者層の暴利により、需要(=賃金)と供給(=生産性)のバランスが崩れていました。
本来、生産性が上がれ(供給が増えれ)ば賃金が上がら(需要が増え)なければならないところ、現在の資本主義は賃金を上げる政策を採らずに「債務」により需要を作り出しているのが実態です。
ところが、それでは破綻してしまいます。
そのために、「賃金を引き上げる政策」が必要であるということです。
また、「従業員が企業の株式を分け持つ」といったことも提案しています。
そのことによって、企業内で「経済民主主義」が成り立つということです。
以上のように「資本主義」は崩壊後、格差の少ない「プラウト経済民主主義」へと移行し、その先頭を日本が立って歩くというのが氏の予測となっています。
もちろんあてずっぽうに予測しているわけではありません。
氏の予測は氏の生み出した3つの法則「バトラ理論」という考えのもとになりたっています。
こちらも非常に興味深いものでした。
ここではバトラ理論に関しては触れませんが、そういう意味でも是非、ご一読しておくことをオススメします。
2010年資本主義大爆裂!―緊急!近未来10の予測
著者:ラビ バトラ
販売元:あうん
発売日:2008-02
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さて、次は船井総合研究所(船井総研)会長「船井幸雄」氏の著書でも読もうかなぁ。。
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