新・元地方の中規模印刷会社で苦悩するWebデザイナー改めWebディレクターの日記

自由な20代、窮屈な30代を経て、遂に40代になっちまったWebディレクター&パソコン講師の覚書と思う言(こと)。略称【ちほちゅう】

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リアル系「ケータイ小説」とは何だったのか?【書評】

      2014/11/10

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2007年以前、一部の層を中心に大人気となった小説(のようなもの)が登場した。
それは、小説としてはあまりに稚拙であるが故に当初、文壇からは完全に無視され、なかったものとされていたが、ベストセラー小説に数多くの作品を輩出し、無視できる存在ではなくなっていった。
□ ケータイ小説 – Wikipedia

2007年のトーハン調べの文芸書のベストセラーランキングではトップ3をケータイ小説書籍が独占し、トップ10の中にも5作品が食い込んでいる

ちなみに僕自身は2008年、ケータイ小説が下り坂に入り始めた頃に当時のケータイ小説大賞となった「あたし彼女」1作品しか読んでいない。
なお、今回読んだ「ケータイ小説的。“再ヤンキー化”時代の少女たち」も2008年に発売されている。

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さて、「ケータイ小説的。“再ヤンキー化”時代の少女たち」ではケータイ小説を一部のターゲットに絞って考察している。
それは女子中高生だ。

ケータイ小説にも当然、様々な内容のものが存在する。
中でも2007年までに社会的ブームとなった「恋空」、「赤い糸」等のケータイ小説はリアル系ケータイ小説と呼ばれ、このターゲットが女子中高生であるという。
実は、ケータイ小説のターゲットは明確にされていない。
Wikipediaにも実際だれが愛読しているのかはっきりせずとある。
ただし、内容から察するに「リアル系」と言われるケータイ小説に於いては間違いなく女子中高生が中心だろう。
(小5の娘がどこかから「恋空」を借りてきて今、読んでいる。なんというタイミング)

さらにこの本の中では内容から分析してリアル系「ケータイ小説」にいくつかの特徴(共通点)があるとしている。

  • 固有名詞の欠如、情景描写の欠如
  • 「ヤンキー文化」の栄枯盛衰
  • ファスト風土化による産物
  • 新しいコミュニケーションのかたち

具体的には「浜崎あゆみ」さんやレディース雑誌「ティーンズロード」等を例に出し説明づけているが要は上記の4つのことが言いたいのだと思う。

細かい部分は本書を読んでいただくとして大雑把に説明すると、つまりはケータイ小説は「ヤンキー文化」なのだということのようだ。
ここでのヤンキーとは田舎の不良とでもいうと分かりやすいかもしれない。

かつては外部(学校、教師等の権威)へ非難の対象が向けられていたのだが、近年ではその対象が内部(自分自身)へ移り変わってきているために自然と固有名詞の欠如や情景描写の欠如が発生しているようだ。
また、ファスト風土化により、均一化が起こり、そういった同じような「ヤンキー的」立場の人のツボを押したのが人気が爆発した一因とも考えられる。
リアル系「ケータイ小説」は一般の文芸誌と比較すると、郊外での売上が大きいそうだ。
なお、ファスト風土化とはファーストフードと風土をかけ合わせた造語で、どの地方に行ってもだいたい同じようにショッピングーモールがあり、コンビニがあり、ファミレスがあるという現代社会における地方(郊外)の均一化のことをいっている。
そして、ケータイ電話という新しいコミュニケーションのかたちがそれに拍車をかける。
「ただ、繋がっていたいだけ」という共通点がケータイを通じて増幅している。

某ショッピングモールのケータイ小説コーナー 某ショッピングモールのケータイ小説コーナー
僕の住んでいる町も郊外にあたり、そのショッピングモールではいまだにケータイ小説コーナーが常設されている。

「ケータイ小説」のユーザー層はモバゲーやGREE等ソーシャルゲームのターゲットにも非常に近いような気がする。
□ モバゲー利用者の9割は風俗嬢とトラック運転手であることが判明 | ニュース2ちゃんねる

そういう意味で爆発的な購買力(ぶつけどころのないヤンキー魂のようなもの)を秘めている一部の層にピンポイントで刺さったのがリアル系「ケータイ小説」だったのだろう。
その後、多様化への道を辿り、そのことで爆発的な人気はなくなっているが、カテゴリーとしてケータイ小説は確実に確立している。

(今現在も小学生の間で「恋空」が回し読みされていることからもわかる)

時代はケータイからスマートフォンに移り変わっている。
ドコモがスマホに移行してケータイにはあまり力を入れない話もあるが、今後、ケータイ小説はどういった変化を遂げていくのか、見守りたい。
□ ドコモ携帯、スマホを主力に 上位機種は従来型廃止  :日本経済新聞

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