グルーポンの「フラッシュマーケティング」とは?
1年以上前の記事です。内容が古い可能性があります。
かねてからCMなどで見かけ、先日のおせち騒動でさらに有名になった共同購入クーポンサイト「グルーポン」はフラッシュマーケティングという手法をビジネスモデルとしています。
以前、僕が気づいたら購入してした「ポンパレ」もそうですね。
では、このフラッシュマーケティングというのはなんなのか?
詳しく調べてみました。
□ グルーポン(GROUPON) – 1日限定の超プレミアクーポン購入サイト
□ 【ポンパレ】クーポンや割引チケットが共同購入で手に入る-チケットの購入ならリクルートのクーポンサイト-
まずはWikipediaから。
□ フラッシュマーケティング – Wikipedia
商品やサービスの提供にあたり、割引価格や特典がついたクーポンを期間限定でインターネット上で販売する手法。
ここでのポイントはクーポンを期間限定でインターネット上で販売する
と言った部分。
グルーポンのもう一つのビジネスモデルである「共同購入」という部分が入っていません。
最近では特に個人の項目にあたっては結構ウソ情報もあるWikipediaなので他のサイトもあたってみるもやはり同じような解説。
(ってか、Wikipediaの引用が多い。)
で、Wikipediaの記事を下の方に読み進んでいくとフラッシュマーケティングの一つとして「共同購入型クーポン」が説明されていました。
つまり、「フラッシュマーケティング」の中の一つが「共同購入型クーポン」だということです。
その「共同購入型クーポン」ですが、2008年に米GROUPON社が始めたのが最初の模様。
そして、瞬く間に世界へ広がっていきました。
特徴としてはWikipediaでは以下の3点を上げています。
- クーポンの掲載期間に時間制限がある
- 最低購入数と上限数が決まっている
- 1日1エリア1クーポン
ここで復習。
グルーポンの「共同購入型クーポン」は「フラッシュマーケティング」の一つであり、その特徴は以下の2点。(あえて絞りました。)
- クーポンの購入に時間制限がある(フラッシュマーケティングの特徴)
- 最低購入数が限られている
クーポン購入に時間制限を設けることで爆発的な購買意欲を誘発することができ、ここが「フラッシュマーケティング」の一番の狙いでしょう。
一方でビジネスモデルとしては最低購入数が限られている部分が効果を発揮します。
それでは、店舗、お客さん、グルーポンに分けてどこにメリットがあってどこにリスクがあるか見てみましょう。
このあたりはここにクーポンの掲載手数料は売上の50%
とあるのでそれを前提に考えてみます。
■ グルーポンを使わない場合
料金:2000円のサービスもしくは商品。
人数:50人が購入。
時間:読めない。
□ お店
メリット:ストレスフリー。普段どおり。
リスク:世間の情勢にあわせ、自然下降線を辿りやがて。。
□ お客さん
メリット:普段どおりなので落ち着く。間違いない。
リスク:飽きてきたかなぁ。
□ グルーポン
メリット:導入してくれないかなぁ。
リスク:導入しなくれないだろうなぁ。
【まとめ】
グルーポンではなくてもいいのですがなにか手を打たないといずれは。。
固定客の付いた良店であれば、のんべんだらりと伸びもせず、落ちもせず。
■ グルーポンを使った場合
料金:1000円(500円が店舗、500円がグルーポンへ)
人数:50人が購入
時間:例えば24時間。
□ お店
メリット:短期間でのまとめ売り。認知度アップ。
リスク:仕事量の増加。人数を誤るとブラック化。
□ お客さん
メリット:2000円の賞品(またはサービス)が1000円で買えてお得。
リスク:クーポンなので期限がある。購入時払いなので使い忘れると損。
□ グルーポン
メリット:購入点数を増やせば増やすほど収益が増える。
リスク:特に無し。強いて言えば劣悪な商品を提供してしまう可能性。(これもしっかり品定めをしていないことに原因があるとも言えますが)
【まとめ】
爆発的な販売力を持つ反面、店舗側の仕事量が読めない等のデメリットも。
それにより、質の低下も危ぶまれる。
ちなみに、お金と時間との関係のみ抽出してみると
グルーポンを使った場合は1日で1000円×50人=50000円の売上が生じ、その50%つまり25000円が店舗側に入ります。
ただし、実際1日で50人分の仕事量がこなせるわけはないので仮に1日5人分が限界だとしたら、10日分の仕事量に値します。
つまり、10日で25000円の収入となるわけです。
一方でグルーポンを使わなかった場合、25000円の収入を得るためには通常料金2000円で割り12.5人分売り上げればいいことになります。
これを先程の一日の限界仕事量5人分で割るとたった2日半で終わります。
順調に売れないとしても7日以上も他の仕事(たとえばマーケティング等)に費やせるわけですね。
こう考えるとグルーポンのビジネスモデルはサービス(サービス的な商品、料理等)よりもむしろ、売れ残った商品を売りさばくのに向いている気がします。
さて、冒頭の「おせち事件」等、色々と問題の多いこの仕組みですがどこに原因があるのでしょう?
僕はそれは上記にまとめたメリットとリスクのバランスにあると感じます。
たとえば、おせちの場合はクーポン数を増やしすぎてしまいました。
そのことで仕事量が増え、質がガタ落ち。
他にも、初期設定料金が不当だという話もありますが、これは普段販売されていないグルーポン用に特別に提供した商品等の場合は判断できません。
普段販売されているメニューで、初期設定料金が違うのであれば確実に問題あるでしょうね。
そういう事も過去にあったみたいですが。。
いずれにしてもこのサービス、頻繁に行うよりも頃合いを見て特別なタイミングで一発かます程度に押さえておいたほうが店舗側としてはよさそうです。
一方でグルーポン側は増やせば増やすほど利益になるので突っ走りがちですが、ここで一つ、品質保全等の指針も考えてみてはいかがかと思います。
もっとも、最終的には品質に関しては店舗側の責任ということになってしまうのでしょうけれどね。
次回は「共同購入クーポンサイト」と双璧をなすビジネスモデル「ペニーオークション」とはなんなのか調べてみたいと思います。
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