新・元地方の中規模印刷会社で苦悩するWebデザイナー改めWebディレクターの日記

自由な20代、窮屈な30代を経て、遂に40代になっちまったWebディレクター&パソコン講師の覚書と思う言(こと)。略称【ちほちゅう】

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地域限定ポータルサイトはビジネスとしてはどうなのか

   

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1年以上前の記事です。内容が古い可能性があります。

僕自身埼玉県熊谷市のツイッターポータル「つぶくま」を運営している関係上、地域限定ポータルがビジネスとしてどうなのか考えてみた。
もちろん、現在の「つぶくま」にはビジネルモデルがない。

□ つぶくま | 埼玉県熊谷市のツイッターポータル
つぶくま名刺

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まずは、ネットで考えうる限りのビジネスモデルを出してみる。

1. 「広告」ビジネス

これが成り立つには莫大なPVが必要。
例えば、当ブログの実績が月間10万PVで約1万円の広告収入。
会社としてビジネスでやっていくためには最低でも100万程度の収入が必要だとすると、月間1000万PVは必要だということになる。
ちなみに、月間1000万PV前後のサイトを調べてみると、「東武鉄道」「総務省」「楽天レンタル」等の名高いサイトが並ぶ中ニュースサイト「GIZMODE」も入ってきている。
2011年03月のPVランキング | サイトのアクセス数・ページビュー | donnamedia(ドンナメディア)
実際はここにブランディングも絡んでくるのでもっと効果的には高い。

2. 「サービス課金」ビジネス

これは「コンテンツ」を売るサービス。
具体的には「mixiプレミアム」やGREE等の「有料アバター」などが考えられる。
ハンゲーム等の「ゲーム内での課金」も同様。
いずれにしても、お金を払っても満足できるようなサービスがなければビジネスにならない。

3. 「販売」ビジネス

これは通常の売買をネットインフラを使って行うというビジネス。
「つぶくま」に置いてはこれが一番可能性がありそうだ。
販売に絡んでくるという意味でグルーポン等の共同購入クーポンサービスもここに入れる。

まあ、結局のところこの3つに大体はまとめられるのかなぁと。
以上を踏まえた上で、実際地域限定ポータルサイトはビジネスとしてやっていけるのか?


まず、「広告ビジネスを考えてみる。

単純に月間1000万PVが可能か考えてみよう。

「つぶくま」の場合、熊谷市のポータルなので熊谷市の人口を基準にしてみる。
もちろん他市からの流入がないわけじゃないが分かりやすいと思う。
熊谷市の人口は現在約20万人。
インターネット人口は現在75%を越えているので単純に熊谷のインターネット人口を15万とする。
かれらが毎日67アクセスしてくれれば物理的には可能だ。
ただ、それを意識させずにできるかどうかというと無理だ。

一方で検索エンジンからの流入も考えてみる。
FerretPLUS」によると、今年の3月のデータで「熊谷」で検索している人が月間2.5万人。
「ツイッター」はさすがに多い(約290万人)がこれでは集客は見込めない。

加えて、ターゲットが熊谷市民(及び熊谷に通っている人たち)なので母体も小さくなってくる。
現在月間1000万PVを達成しているサイトであってもそれは日本の総人口1.2億人をターゲットにしたときの数字。
同じサイトを熊谷限定とすると20万/12000万=1/600となり単純計算1.7万PVに激減する。
これは僕のブログよりも少ない。

という意味でブランディングを前面に出さない限り広告ビジネスは成り立たないと思う。


次に「サービス課金ビジネス。

これは可能性としてはありうる。
地域限定のコンテンツをインターネットの口コミに載せて幅広く知らしめ、ここにしかない何かとして販売(課金)。
コンテンツが厳しければ次に解説する「商品」という手もある。

で、これに似た形で「つぶくま」で今考えているのが「熊谷美人時計」。
が、どうも「美人時計」が商標化されちゃっているみたいでちょっと考えないといけないかもしれない。
ってか、そもそも、有料にするつもりは最初からなくつぶくまのPRツールとして考えている。
なにかないですか?(市民時計にしちゃうとか。)
他には「つぶくま」くんを使ったゲームなんてのも一つ考えられる。
いずれにしてもやはり有料は厳しそうだ。

また、GREEやmixi等のインフラを使いコンテンツホルダーとしてやって行く方法もある。
が、これも有料でやるのは厳しいのはもちろん、逆にお金を取られてしまう。


最後に「販売」ビジネス。

これが一番可能性が高い。
熊谷にも「五家宝」や「熊谷うどん」、最近では「雪くま」などの名物がある。
食べ物以外でも「古着」を売っている店がけっこうあったり、
「ライブハウス」も数軒あるなど、「古着の街」、「音楽の街」としての一面も持っている。
そういうものを商品としてネットを介して販売するといった方法だ。

これに関連して考えられるのが熊谷市限定共同購入クーポンサービス。
これにはインフラにお金がかかりそうだ。
また、つぶくまくんTシャツなんかを販売するっていうのも一つ考えられる。

以上より、

  • 「広告」ビジネスはまず難しい。ブランディングを身につけてそこで勝負するしかない。
  • 「サービス課金」ビジネスは可能性はあるがよほど良質なコンテンツがないと損するだけとなる。
  • 唯一残された道、それが「販売」ビジネス。熊谷にしかない物、熊谷でしか買えないものをオンラインで売るのだ。
でも、そんなのに手頃な商品あったっけ?

地域限定ポータルサイトがビジネスとして成り立つには実に大きな課題が残されている。

最後に県レベルの地域限定ポータルサイトをいくつか紹介して終わりにします。
埼玉のイベント情報、埼玉密着型情報発信ポータルサイト – デンリュウサイタマ[傳流埼玉] (埼玉県)
□ 群馬の総合情報ポータルサイトGAM(ガム)! グルメ,暮らし,スクールからイベント,レジャーなどグンマで役立つ情報満載! (群馬県)
インフラを提供されているところもありますね。これはいい考え。
地域情報ポータルサイト e-まちタウン

 - マーケティング, 会社経営

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